ウイルス研究者の楽園?(神田雄大 助教)
朝長研究室にはなぜだか九州出身の人が多い。ざっくり半分くらいは九州人な気がする。今回は生粋の九州男児である神田が、九州の魅力について存分に語ってみたい。
まず、何と言っても食べ物が抜群においしい!畜産が盛んな地域が多いため、どの地域でもお肉が最高においしい。全国的には鹿児島の黒毛和牛や黒豚が有名かもしれないが、個人的には“宮崎のチキン南蛮”や“博多のぐるぐるとりかわ”などの鶏料理が一推しだ。どこに行ってもおいしい“ご当地とりから”があるのも嬉しい。また、馬刺しや鳥刺しなどの生肉料理も隠れた逸品だ。(最初は遠慮していた留学生もいつの間にか好きになってる。)そして、実は魚がとてもおいしい。北海道の半分くらいの大きさの島であり、日本海、東シナ海、太平洋に面しているため、多様な魚が獲れるらしい。鹿児島のカンパチや佐賀のイカ、大分の関サバは、ぜひ現地で新鮮なものを食べてもらいたい。
気候が温暖で、自然がとても豊かなのも九州の魅力だ。新幹線や車を使えば、博多から2時くらいで阿蘇や霧島の国立記念公園に遊びに行ける。国立記念公園の自然は本当に雄大で、歩いているだけで心身共にリフレッシュできる。日本有数の活火山である桜島を、全身に火山灰を浴びながら自転車で一周するのも通な楽しみ方だ。また、水源も多く、水遊びできるきれいな小川や迫力のある滝がいたるところにある。おいしい湧き水が湧いている所も多く、中には炭酸水が湧き出ている所もある。奄美や屋久島などの離島ではスキューバダイビングやクルージングもできるので、アウトドア派の人にはぜひお薦めしたい。また、各県に有名な温泉街があるので、休日をゆっくり過ごしたい人は津々浦々、温泉旅行もいいかもしれない。
最後に、九州にはウイルス関連の研究施設が意外に多い。P4レベルの病原体を扱えるBSL-4施設を有する高度感染症研究センター(長崎大学)やヒトレトロウイルス学共同研究センター(熊本大学、鹿児島大学)では、専門性の高い高度な研究が行われている。また、熊本にはワクチンの研究開発を手掛ける製薬会社の本社があり、インフルエンザワクチンなどの様々なワクチンがここで製造されている。食べ物の美味しい地域で、ウイルス研究を仕事にして生活したい人にとって、九州はまさに夢の場所かもしれない。九州に所縁がある人もない人も、直近の大型連休には九州に遊びに行かれてはどうだろうか?